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2009年12月 2日 (水曜日)

クラシコ

クラシコ直前になって首位が入れ替わったリーガ。

とはいえバルサはCLでインテルに2-0と内容以上の勝利を得てクラシコを迎えるだけあり、コンディションは悪くなさそう。

対するマドリーはまだ個人個人での突破でゴールをこじ開けている印象が強い。ラスという存在がなければこのチームは機能していなかったように思える。

バルサのカーサ、カンプ・ノウで行われたこの一戦は、マドリーが意外な一面を見せました。

昨シーズンのカンプ・ノウでは、ファンデが就任したてのマドリーが、バルサ相手に恥をかなぐり捨ててまで守りに徹しました。

ところが今年はラインを高く保ち、中盤で数的優位を殺さないようバランスを保ち、そしてカカー、ロナウド、イグアインの3枚で攻めるショートカウンターのスタイルを執ってきた。バルサの中盤3枚(チャビ、ブスケツ、ケイタ)にはマンマークをつけませんでしたね。

中盤3枚のうち誰かにマンマークをつけるとすると、チャビやケイタあたりが積極的に裏に飛び出す動きにつられ、ラインが深くなってしまう恐れがある。そういう意味もこめた中盤ゾーンではなかったでしょうか。

いつかの試合で、バルサ相手にアルメリアのチコがチャビにマンマークをつけたように、今のバルサは中盤3枚をどうにかして止めないと、どうしようもなくなる。このアルメリアの戦術と言うのは今のバルサを抑えるための方法論の一つ。

マドリーが執った戦法も中盤を密集にしてバルサのパスワークを寸断し、ワンサイドカットからの逆サイドへのロングボールを駆使したショートカウンターを狙っていました。これもバルサを封じるための一つの手ですね。バルサが左でボールを保持しているとき、必ず右のダニエウ・アウベスが攻撃に参加している。もし相手がそこでボールを奪取することができたら、相手の右サイドがガラ空きになっている。

そこを突けるとビッグチャンスになりえる。

実際、そのカウンターからカカー、ロナウド、イグアインが立て続けに決定機を迎えました。

ただし、このような戦法はバルサのパスワークに対して個人で対応できる選手がいなければ成立し得ないという意味で、マドリーにしかできない高度な戦術だったようにも思えます。

バルサはのフォーメーションは4-3-3でしたが、マドリーは4-5-1。

とはいえ攻撃時はペペ、アルビオル、アルベロアの3バック、右セルヒオラモス、左マルセロ、中央にラスとアロンソが組み前線3枚といった感じですが、守備時になるとラスが右に回ったり、セルヒオ・ラモスが右サイドバックの位置に戻ったりと、かなり流動的なフォーメーションでした。これはペジェグリーニの言うところの「守りに入らない」といった意思表示だったのでしょう。

バルサはうまくいかなくてかなり焦っているように感じた。特にアンリ、メッシ、イニエスタが流動的にポジションを変えたり、チャビがケイタが果敢にゴール前に飛び出したりしますが、すべてオフサイド。やはりマドリーの敷いた高いラインの餌食になっているようでした。

これを崩すにはラインを下げさせるロングボールしかないわけですが、前線でそのロングボールを受けられる選手がいない。アンリはそのタイプではないし、170センチにも満たないメッシやイニエスタにその役を任せるのには酷です。

ペップは後半立ち上がりそれに対応するため、素早く手を打ってきました。イブラヒモビッチが登場したことにより、ピケやブスケツからのロングボールが生きるようになってきた。

ロングボールが生きるようになったことでマドリーの守備ラインが徐々にペナルティエリアのラインまで下がるようになり、それによってマドリーの中盤も分断され、ピケら守備陣の攻撃参加を促せるようになった。

まさに特典シーンはその典型で、ピケが高い位置でボールを保持し、空いた中盤のバイタルエリアに落ちてきたイニエスタが絡み、それに対応するためにマドリーのDFが1人釣られてきて、それによって中央を埋めるためサイドが手薄になる。チャビがそれを利用し、空いた右サイドに走りこんだダニエウ・アウベスにスルーパス。それを受けたダニエウ・アウベスもダイレクトで中央へ。

完全に振られたマドリー守備陣がイブラヒモビッチを捕まえきれず、バルサ先制。

完璧に崩した形でした。

この高レベルの攻防のなか、これほどまでに素晴らしい得点が生まれたバルサの組織力は本当に凄いなと感じました。

その後、バルサはブスケツが退場になり、10対11に。

バルサはこのまま勝てば首位浮上。相手を直接蹴散らすことに成功する。

しかし1人少ない状況。

1-0で勝ってる。

後半も1/3がすぎてる。

ここで普通のチームが取る戦法は一つ、貝になること。

ただし、バルサは中盤の人数を変えずに、2点目を取りに行こうとしたこの姿勢も素晴らしいと思った。

しかも相手は宿敵マドリー。

通常の精神状態で戦っているならば「このまま1-0で試合を終えてやろう」というのが自分の感じるところ。ただし、バルサは違った。

3年位前、カペッロ率いるマドリーが劇的な逆転優勝を成し遂げたシーズンがありましたが、「内容がつまらない」という理由で、事実上の解任。

優勝監督が解任されるなんて、しかも内容を求められての解任なんてありえない、と当時は思いました。

スペインと言うのは、自分ら日本人には理解しがたいメンタリティを持っているんだなとつくづく感じました。まぁ、「勝てばそれでよし」としてるチームがいることも事実ではあるけど、そういうチームがいることに驚きを感じたのです。

結局、近年稀に見る「凄い試合」は1-0でバルサの勝利。

とはいえ、マドリーも去年のような不甲斐ない内容、結果ではなかったことは確か。

次のベルナベウでマドリーがリベンジするのかどうか、そのときにはこの2チームの順位はどうなのか。

激しく気になりますね。

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